北大病院看護師に関する団体交渉結果

 北大病院看護師に関する団体交渉が4月25日(月)に行なわれました。結果は下記の通りです。

1、病院看護師の超勤直接入力の結果報告について内容の説明をすること。

大学回答自己入力の実績→行なった人数と支給者全体の割合は392名(64.4%)

・自己入力時間数は平均6.82時間     ・超勤支給時間数:12.96時間
退勤時刻の入力は2/3が入力しており、一定の成果があった。100%を最終目標としたい。看護部指導をする。

Q&A

組合:前回の団交では、25日以降でも入力できると言っていたが、12月は20日締め切りで入力できなかった。
      このデータには20日以降(月の1/3)は平均に入っているのか。毎回入力していない人も平均に
      含まれているのか。

北大:締め切り以降は入っていない。毎回入力していない人も含まれている。

  組合:始業前勤務の実態調査が行なわれた。その結果はどうだったのか。

北大:始業前勤務のアンケート結果:回収率70%、勤務ありは80%、内容はデータ収集。師長会に
      早出勤務とするよう通知した。

  組合:通常勤務が多いのだから、早出にしたとしても更に早く来るようになる。

2、超勤実態把握の改善のために検討した具体的方策を明らかにすること

大学回答・ 11/17:師長会議で師長に対して個人別入力を徹底するよう指導した。
     (超勤の考え方について、事前、事後の業務の内容確認した上で超勤とするようにと)。
    ・11/18:個人宛に文書を出した。(その都度入力するように)。

Q&A

  組合:師長が指示を出している所、していない所等、科によって異なる。確認の基準はあるのか。 

  北大:実態把握していない。超勤は原則として、事前の命令によるが、事後でも実態に即して支払う。
      実態あれば支給するが実態把握していない。
      組合の科によって差があるという指摘は、努力してなくしていく。師長に指示していく。

  組合:師長に超勤とする事項のヒナ型は示したのか。シュミレーションはしなかったのか。

  北大:医師の超勤は、自身の研究のためというグレーゾーンあるが、看護師にはない。

  組合:働いた分は支払うのが原則だが、支払われているのか。

  北大:診療科で超勤支給に差があるのは困るので改善する。自己入力が基本で働いた分は支払う

  組合:・超勤入力12月は20日〆となっている。確定済み後入力できない。
    ・自己入力の通知はされたが入力が習慣化されていず入力していない人が多い。

    ・このデータは12月1回しか入れなかった人も含まれていて平均が実際と違うのではないか。

    ・データの取り方:20日以降確定済みで入力されない。20日以降師長に報告している姿は見られない。
    ・
師長が調整しているがどのようにしているのか。

 北大:ペーパーで報告されている

  組合:ある人が40時間超勤を入力すれば支払うのか。全ての科で実働分支払われているのか。

      自分の入力データと支払われたものを比較すると半分しか支払われていない、師長からの確認もない。

  北大:看護師については個人入力を徹底し、実績にもとづいて支給する。
    超勤入力簿と師長の確認できる方法を取る。
自己入力が基本で働いた分は支払う。
   ・月末〆めで確定済み後入力出来ない事については、日を決めて1ヶ月分とするよう検討したい。
   ・入力と支払の差を師長が本人に確認するのは当然。

  組合:超勤を月末〆めとせず、繰り越し日を決めて1ヶ月分としてもいいのでは。

  北大:システムは検討する。

  組合:超勤開始前に必要な15分の休憩時間問題が通知されていない。

  組合:新人にはオリエンテーションでどのように説明しているのか

北大:人事課が説明した。

 

3、平成17年度に総枠予算管理へ移行した後の職員特に看護師の定員に対する考え方(決定権者は誰か、病院の裁量で看護師の増員を積極的に行なうのか等)および時間外手当等の支払い方針を明らかにすること。

大学回答 定数の考え方→予算管理、定員管理は病院長に委ねられてはいないので総長が決定する。                        今後実情捉えて法人本部と検討する。

    ・看護師については当面増員は考えていない。
    ・医師、医療技術者については、経営の収支バランスを考え対処するがむやみに増員はしない。
    ・今年度予算上経営が立ち行かなくなることを見ながら時間をかけて慎重に検討したい。

Q&A

  北大:病院経営についての発言>

病院の運営費交付金にかかる効率化係数は2%.毎年収益が4億づつ増えていくようにしないと5年後には20億の予算が減る。必要な所に必要な人材をおく。 全ての構成員が病院を支えている「経営感覚」を持って欲しい。幾つかの大学では特昇をやめている。今後5年間で20名位切って行かなければならない。5月から病院長が副理事長となる。病院役員会に外部から病院担当が来る。外部からの目で見られるようになる。

 

4、組合は 4月4日の新人看護師オリエンテーションに際して組合の資料配布を要求したが、大学はこれを拒否した。最終的に組合は事前に届け出た上で昼休みの時間帯に配布を行った。就業規則によれば、文書配布は届け出事項であるはずである。大学が配布自体を拒否した理由の確認を大学に求める。

大学回答 就業規則31条第1項規定 但し書きに正常な業務を妨げる行為というのがある。組合は文書配布全てが許され
     ていると考えているようだが業務運営の判断は大学が行なう。入り口付近での配布で個人の判断で受け取るの
     はOK。最終的判断は病院がするので病院事務と相談するようにと言ったのに相談はなかった

Q&A

組合:職員課は配布OKといい、病院は駄目といった。「病院と相談するように言ったのに相談はなかった」というがそのような話はされていない、事実と違う。(大学は間違いと認めた)「会場内では受け取りを拒否できない」というが個人の意志で拒否でき、破棄することだって出来る。

 北大:行き違いがあった。今後検討する。

団体交渉…後

 団体交渉後、5月の給料日に確認したところ、やはり超勤手当が不払いとなっていました。

組合では、5月24日学長あてに「病院団体交渉に関する質問」を提出しました。内容の一部を紹介します。

病院団体交渉に関する質問(抜粋)

 4月25日に行われた、北大病院看護師に関する団体交渉で確認された事項について、大学の対応状況を質問する。また、「次の予定がある」としてわずか一時間強で終了せざるを得なかったため、残された疑問点についても合わせて質問する。6月10日までに、誠意を持って回答されたい。

1、「超過勤務手当は、自己入力が基本で働いた分は支払う」と回答されているが、残念ながら「入力しても支払われない」実態は変わっていないと考えられる。唯一公表された12月の自己入力状況の報告では、自己入力と支払いの格差に関しては説明がなかった。また、超勤実態把握改善のための具体的方策も明らかにされなかった。 以下の点について回答を求める。(質問事項6項目は省略)

2.時間の制約のため、質問を予定していて出来なかった以下の点について回答されたい。

1)団交時の総枠予算管理と看護師の増員に関する大学側の回答では、看護師の労働実態を把握して、働く者の健康や、過労による医療過誤を防ぐための方策を検討するといった考えが全く示されなかった。組合アンケート結果(資料添付)の労働実態を大学はどう考えるか。対策は考えているのか。 (質問事項4項目は省略)

2)4月4日新人オリエンテーションの文書配布に関連して(質問事項4項目は省略)