公開質問への次期総長候補3人からの回答に対する意見


 横田篤さんを北大総長に推薦いたします。公開質問への回答にもあるように、横田さんがもっとも組合の立場から北大の未来を考えています。先の年次大会で、山形委員長が個人的見解としながらも横田さんが組合に一番近い考えを持っている人物と表明しました。前委員長を務めた僕も同意見であり、今回横田さんの推薦人を務めている理由です。当選の暁には、このパイプを十二分に生かします。よろしくお願いします。
3名に関して,そもそも,前総長との関連が深く,北大の運営の刷新に相応しいとは思えません.
当時の推薦人にあたる人もおり,またある人は,前総長が工学研究院長時代からの農工連携で深い関係を築いてきており,いわば,前総長誕生の立役者ではないでしょうか. 人ごとのように,問題を検証するなどと回答していても,所詮,当事者ですので,検証など出来るはずはありません.
前総長のパワハラ事案は決して,彼一人の物では無く,彼を支えていた人たちは同じような人間ばかりであろうと,容易に想像が付きます.
このような方々が選挙に出ても状況は打開できませんでしょうし,むしろ,文科省への負い目から,ますます文科省の言いなり運営が加速するだけだと思います.
本当の意味での第3者により,きちんと検証されないのであれば,少しでも関係した人たちは,表舞台から退くべきだと思います.

回答を見ましても,選挙用の回答にしか見えず,経済的状況の打開に関しても,いつかの時点で,防衛装備庁・安全保障技術研究推進制度が”軍学共同研究ではない”と言い出すのではとも思っています.

総長意向選挙に関しての唯一の建設的な意見としては「意向投票に不在者投票を設定して欲しい」事くらいかと思います.
次期総長候補の方への質問5(非正規職員の労働条件について)に関して誰一人として雇用の無期転換に関して明言していません.
笠原候補においてはそもそも「5年」上限ルールが適法であるとの回答であり,何をか言わんや..
他の候補の方も,漫然と財政的な状況でできないと述べているだけのように見受けられます.

いつも疑問に思いますが,財政的に定量的に検討されたのでしょうか?
ですが,それより何より, 大学は次の時代を担う学生達(子供達)を育てて社会に送り出す教育機関です.私たち教員は日々そのために仕事をしています. 大切に育てた子供たち(学生達)が,現状の日本においては必ず何割かは,決して有利なポジションとは言えない非正規職員(「非正規」なんという言葉でしょう・・・)としてハマらざるを得ない事実. 意にそぐわなければ,あるいは期限ですからと職を失う事実.
それを追認,肯定,利用する社会システム, それを前提とした大学運営は完全な自己矛盾に思えて仕方ありません.

もう一点,私たち教員(あるいは大学)は「優秀」と「非優秀」を選別する存在なのでしょうか? 優秀な学生,優秀な職員,優秀な非正規職員だけを優遇すべきなのでしょうか? 私たちはそれができる存在でしょうか?
多様性が社会の生存確率を上げるということが自明と言われているのにも関わらず,「優秀」な人間だけを優遇していて次の時代は大丈夫でしょうか?

どの回答からも根幹に潜んでいるはずの哲学が感じられず,寂しいです.

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